巡礼日誌
2007年1月〜2007年6月
4)2007年6月16日(土)
板東札所巡り(Part XXI) 天気:快晴
- 23番・観世音寺(茨城県笠間市笠間1056−1)
- 関東地方は3日前に例年より6日遅れて梅雨入りした。
- 週末も雨との予報故、久しぶりに計画した札所巡りは中止した。
- ところが直前の金曜日になって週末も天気がよいとの予報に変わって
急遽出かけることにした。
- 土曜日の朝は快晴。湿度が低く爽やかな朝であった。
- いつものように東久留米駅始発の電車に乗り込む。すでに太陽は顔を
出していた。
- 日暮里から常磐線の電車に乗り込み、友部で水戸線に乗り換えた。
最初の目的地の笠間には8:00到着。
- 駅の横に観光案内所があったがまだ開いていなかった。
- とにかく、駅から真っ直ぐ伸びる道を歩いて札所を目指す。
- 早朝なので歩道は誰も歩いていない。通過する車の数も少ない。
気温は少し上がって来たが、それほど暑さは感じなかった。
- 笠間は焼き物と笠間稲荷で有名なので、街のあちこちに地図・道標
があり迷うことはない。
- 何とか笠間稲荷の参道前に辿り着いたが、稲荷を通過してまず
札所を目指す。
- 札所は稲荷を越えて日動美術館のすぐ側にあった。
- 8:30に23番札所観世音寺の入口に到着。
- 参道を登ると小さな境内とこじんまりとした本堂が現れる。
小さな本堂のみだったので驚いた。
- 境内には小生のみ。本堂内に立ち入る事が出来た。本尊の
十一面観音は厨子の中。黄金に輝く立派な御前立ちと両脇の
不動明王と毘沙門天は拝観可能。
- 御朱印をもらおうと思ったが本堂には誰もいなかった。
大声で呼んでも反応無し。奥で人声が聞こえたのでドアをノックして
やっとの事で住職が出てきた。
- 御朱印をもらって帰ろうとしたが、住職が意外と話好きのお方だった。
おまけにおいしい冷たいお茶まで出てきた。色々と20分ばかり話し込んだ。
ご住職はかなり年配に見えたが、日本全国をかけずり回っておられるそうで、
京都、奈良などは50回以上行かれた由。
- ご住職に長生きをされるように言って札所を辞す。
- 帰りに笠間稲荷に参拝。稲荷は予想したほど大きくなかった。まだ
朝早かったので参拝客も少なかった。
- 笠間駅近くで鄙びた酒屋を発見。店のおばちゃんにお勧めの地酒を
尋ねる。二波山「松緑」蔵出し原酒を勧められる。(720ml¥1,000なり)
結構いける酒でした。おまけにピーナッツの袋入りを一ヶもらった!
- 今回は残念ながら笠間焼き関連の地区を訪れる時間が無かった。
- 笠間駅発10:06の電車で次の24番札所を目指した。
笠間駅
観世音寺入口
参道
本堂
本堂
馬頭尊
地蔵尊
笠間稲荷鳥居
山門
笠間稲荷本殿
雨引山
筑波山
道標
- 24番・楽法寺(茨城県桜川市本木1番地)
- 岩瀬駅には10:22着。
- 駅前のガイド版に「関東ふれあいの道」のガイドがあった。岩瀬駅から24番札所までハイキングコース
がある由。天気も良いので予定を変更してハイキングコース経由で行くことにした。
- 水戸線の線路を横切り、車道をしばらく歩くと終点。そこから登りのハイキング道が始まる。
- ウグイスとホトトギスの鳴き声がしきりに聞こえた。
- 登りは昨夜の寝不足と暑さがこたえて体にきつく感じられた。
- 多少の上り下りを繰り返して、1時間あまりで雨引山(409m)の頂上に
到着。空気が澄んでいて筑波山と関東平野が一望できた。
- 途中、数組のハイカーに会ったのみで静かな山行を楽しめた。走るだけでなく、
時にはハイキングをするのも良いものだと感じた。
- 雨引山を下ったところで加波山と雨引観音の分岐点に到達する。雨引観音を
目指して一気に下った。途中で近道の道標あり。近道は急峻な下り道であった。
- 下りきったところからすぐに札所の境内に辿り着いた。ところが、ここは
23番とは全く対照的な別世界!
- 寺は大きく立派で多くの参拝客が押し掛けて賑やかであった。
- 一気に俗世界に引き戻された。札所と言うよりは観光地。全く俗化されて
しまっている。
- 何はともあれ、まず参拝。ここも本堂内に立ち入ることが出来た。本尊の
延命観音は厨子の中であるが、暗闇の中でほのかに小さな御前立ちの姿を窺う
事が出来た。そのうち御祈祷が始まり境内は更に騒がしくなった。
- 境内には納経所の他に立派な土産物売場の建物もあり、客で賑わっていた。
「雨引せんべい」etc. 「雨引かんのん」ブランドの日本酒まであったのには
驚いた。まさにコマーシャリズム丸出し!
- 札所は雨引山の中腹にあり境内の端から筑波山の姿がくっきりと見えた。
- 帰りは参道を下って国道沿いの道を歩いて駅まで戻る事にした。参道は
ちょうどアジサイの花が満開の時だった。
- 札所には車で次々と客が訪れていた。歩いているのは小生のみ。麓に
降りると岩瀬駅まで4kmの表示。先ほど登った雨引山が望めた。
- ただひたすら岩瀬駅を目指して歩いた。
- 駅には必死で歩いたので、予想外に早く13:20に到着。しかし、
時刻表を見ると次の小山行きは14:15。水戸線は1時間に1本しか
電車が無いのだ!
- 腹ごしらえをしようと思ったが、駅前には何の店もない。駅から
しばらく歩いてやっとコンビニを見つける。おにぎりとビールを買って
駅の待合室で食す。
- 14:15の電車に乗り、小山15:07発の湘南新宿ラインの電車に
乗って自宅には17:00前に到着。
- 今回は久しぶりに札所を2カ所訪問。本日の歩行数は約3万歩。
- 梅雨とは思えない快晴の一日。空気がカラットしていてそれほど
暑さを感じなかった。
- 板東札所も残すところあと6カ所となった。
楽法寺石碑
山門
アジサイ
仁王門
鐘楼
本堂
本堂
本堂
本堂屋根天井
多宝塔
筑波山
石仏
3)2007年4月29日(日)
中国観音霊場巡り(Part III) 天気:晴れ
- 12番・佛通寺(広島県三原市高坂町許山22)
- 今回も岡山帰省時に中国観音霊場巡りを企てた。
- 山陽本線庭瀬駅から普通電車に乗って三原駅まで。三原駅からのバスは一日に3本との事であったので、三原駅で乗り換えて次の
本郷駅まで行って寺まで歩くことにした。。
- 快晴で真っ青な空。新緑とのコントラストが素晴らしい。朝は涼しかったが、歩いている内に暑くなってきた。
- 佛通寺川沿いをただひたすら歩いた。ガイドブックの地図から3km位と思っていたが歩けども歩けどの寺は
現れない。
- 1時間半ほど歩いて(約6km)やっと寺の参道に辿り着いた。
- 参道は杉とモミジの新緑で美しかった。紅葉時はさぞかし素晴らしい事であろう。
- 佛通寺川にかかる屋根のある立派な橋を渡ると山門がある。
- 山門をくぐると正面に釈迦三尊像を祀った佛殿がある。
- 立派な本堂には十一面観音様がおられる。残念ながら本堂内には立ち入る事は出来なかったが、
本堂のはるか奥にほのかな灯りに照らされた観音像を望むことが出来た。
- 納経所で御朱印をもらった。係りの僧はなかなか感じが良かった。
- 本堂を後にして、長い石段を登って川を挟んだ山の上にある開山堂と多宝の塔を訪れた。
- 石段の途中や山の上には石仏がたくさんあった。
- この寺は辺鄙な山奥にあり、大きな寺であるが、訪れる人も少なく、俗化されていなく静かで
落ち着くことが出来る。
- 帰りはさすがに同じ道を歩く気はせず。三原行きの市営バスを1時間ほど待って
乗ることにした。三原駅まで45分位掛かった。バスはガラガラ。でもバス代¥620はちと高い。
- 三原は”タコ”で有名とのこと。駅前の観光案内所でタコ料理の店を紹介して貰った。
ランチタイムぎりぎりで割烹店へ駆けつける。”タコ膳めし”を賞味(¥1.800なり)。
いろんなタコ料理を味わえた。
- 最後に駅のキオスクで”干しタコ”と地酒、大吟醸”酔心”を購入。なめらかで飲みやすいお酒でした。
参道
佛通寺川にかかる橋
佛通寺川
山門
仏殿
観音堂
本堂
本堂
石仏
開山堂
新緑
石仏
多宝の塔
石仏
2)2007年4月28日(土)
西国札所巡り(Part VI) 天気:晴れのち曇り
- 6番・壺坂寺(奈良県高市郡高取町壺坂3)
- 4月27日夜22:00発のJRバス奈良行きに乗り込む。バスは二階建てであるが満席。東京駅のバスターミナルは夜行バスに乗る乗客で
混み合っていた。
- 翌朝予定より早くJR奈良駅へ7:00到着。7:38発のJR桜井線の電車に乗って桜井駅まで行く。桜井線に乗るのは三十数年振り!
京終(きょうばて)、帯解(おびとけ)等の珍しい駅名が続く。
- 桜井から近鉄線を3線乗り換えて壷阪山駅に辿り着いたらもう9:00を過ぎていた。
- 今回は時間を稼ぐために、バスに乗ろうとしたが、バスは30分以上待たねばならなかった。
- そこで仕方なく駅で”テクテクマップ”を入手して歩いて行くことにした。ハイキングコースを含めた全コースを踏破すると11kmのコース。
- 行きは壺坂寺までの旧参道コースを歩く。草が生い茂って今にもマムシでも出てきそうな場所があっておっかなかった。
- 何はともあれ結構登りの続く道であった。途中誰にも会わず約45分ほど登り続けると、ひょっこりと寺の駐車場前に
辿り着く。
- 寺の入口から寺の伽藍が見渡せる。大きくとても立派な寺である。
- 入口で入山料¥600も取られてビックリ!どうしてこんなに高いの?
- 納経所で御朱印をもらった後で本堂を参拝。大きく立派な十一面千手観音と
対峙する。
- 古来から眼病に霊験あらたかな寺として信仰されている由。眼病平癒にあやかった目薬が売られていたので
1本購入した。(¥1,500なり)。販売員によると無くなった場合、電話一本ですぐお届けする由。
何という商魂のたくましさ!
- 本堂から坂を上った小高い丘に高さ20mの真っ白な大観音像が聳える。そのすぐ近くに同じく
涅槃像が横たわる。
- 寺を後にハイキングコースを歩いて駅まで戻ることにした。
- 山道を少し登った所に岩に彫られた五百羅漢像が現れる。もうかなり風化している。他にもいろんな石仏が彫られていた。
- 急な坂道をどんどん上っていくと高取城址跡に辿り着く。山上に幾つもの石垣が聳え
大きな山城であった事が伺える。まさに強者どもが夢の跡!
- 城跡を少し下った山道の脇に”猿石”が現れる。ユーモラスな顔つきであった。
- 城址跡まで一人のハイカーにも遭遇せず静かな山歩きを楽しめたが、下りで何組かの中高年グループ
のハイカー達に出会った。
- 麓の集落に辿り着くまで急な下り道が続いた。
- 駅にたどり着く途中に造り酒屋の金剛力酒造の直売店があった。大和の名酒として知られる吟醸純米酒”金剛力”720mlを
購入(¥1,000なり)。すっきりとして飲みやすいお酒でした。
- 電車で壷阪山駅から次の岡寺駅を目指した。
石仏
壺阪寺遠望
石碑
山門
仁王
本堂
三重の塔
本堂
多宝の塔
涅槃像
ハイキング道入口
五百羅漢像
高取城址
猿石
- 7番・岡寺(奈良県高市郡明日香村岡806)
- 近鉄岡寺駅には12:30頃到着。駅から歩いて岡寺を目指す。駅で同じく”テクテクマップ”を入手。
- 途中”亀石”の道標を見つけてまず”亀石”を見学。なるほど亀の形をしている!
- 更に歩いたところで”橘寺”の標識あり。残念ながら橘寺の本堂の屋根は改修中であった。
- 観音堂の如意輪観音像と経堂の阿弥陀如来像が素晴らしかった。
特に大きな如意輪観音像と静かに一人で対峙していると心が安らいだ。
- 有名な”二面石”(人の心の善悪二相を表したとのこと)も見学できた。
- 橘寺あたりの風景は何となく”吉備路”との共通点を感じた。同じ文化圏なのであろうか?
- 次ぎに主目的地の岡寺を目指す。ところが、道を間違えて”石舞台”まで行ってしまった。
- 石舞台は単に大きな石が重ねられているだけであった。ここも多くの観光客が訪れていた。
これだけで拝観料¥250は高い!
- 迂回してやっと岡寺への参道に辿り着いた。仁王門までは急な上り坂が続く。
- 仁王門をくぐった奥に立派な本堂がある。本堂には高さ約4.5mの日本最大、最古の塑像如意輪観音像が
鎮座しておられる。
- 境内はちょうどきれいなシャクナゲの花が満開の時であった。奥の院に至る参道に
シャクナゲの花が咲き乱れていた。ここは多くの観光客でごったがえしていた。
- 岡寺の後に飛鳥寺へも行きたかったのであるが、夜行バスと壷阪山のハイキングコースで
疲れてしまった。歩いて岡寺駅まで引き返し、駅から近鉄電車で大阪あべの橋まで戻った。
- 地下鉄で新大阪へ至り新幹線で岡山行きの”ひかり”に乗り込んで今回の西国札所巡りは終了!
石仏
亀石
橘寺
観音堂
経堂
二面石
石舞台
岡寺仁王門
仁王門
本堂
本堂
三重の塔
岡寺遠景
シャクナゲ
1)2007年4月7日(土)
板東札所巡り(Part XX) 天気:晴れ
- 22番・佐竹寺(茨城県常陸太田市天神林町2404)
- 2007年になって初めての札所巡り。実に昨年の11月以来5ヶ月振りである。
- 東久留米から始発電車に乗って、日暮里で6:07発の水戸行き快速に乗り込む。
- 朝が早かったので眠かった。水戸へは8:00前に到着。都心では桜の季節はすでに終わりだが、
水戸あたりは桜がちょうど満開のようであった。
- 水戸から水郡線(水戸と郡山を結ぶ線)の常陸太田行きの2両編成のワンマン電車(8:18発)に乗り込んだ。単線のローカル線だが
車両は立派だった。
- 常陸太田駅には8:52着。小さな駅。
- 帰りの電車を確認しようと時刻表を見てビックリ。何と1〜2時間に一本しか運行されていない。
- 駅の側に観光案内所があるのを発見。おばさんが一人暇そうにしていた。市街マップを一枚もらって
佐竹寺までの道を尋ねた。
- 9:00過ぎ、佐竹寺を目指して歩き始めた。天気は晴れでポカポカ陽気で気持が良い。ウグイスも鳴いている。
- 思ったより早く30分弱で佐竹寺へ到着。
- 山門をくぐると、目の前に茅葺きの本堂が目に入る。大きな銀杏の木があった。
- 境内はそれほど広くない。着いた時は誰もいなく静寂そのもの。
- 本堂は煌びやかさ、華やかさは全くなく、鄙びた鎌倉の古寺を連想させられる。
- 本堂の内部は薄暗く、大きな厨子の前に御前立ちの姿がほのかに見えるのみ。
もちろん本尊(十一面観音)は厨子の中。
- 何はともあれ、今までに訪れた板東札所の中で最も俗化していない寺の一つと
言えるであろう。
- 納経所で御朱印を貰う。白くて長い顎髭を生やした老人が対応してくれた。
駅から歩いてきた旨伝えると驚いていた。
- 札所は山門と本堂以外に特に見所はない。
- 札所を後にして、ガイドブックに従ってハイキングコースを歩いて駅まで
戻ることにした。
- コースは結構上り下りがあって、通常、平らなコースしか走っていないので、久しぶりに歩く山道の登りはきつく感じた。
- 静かなハイキングコースを楽しむことが出来たが、途中の、西山荘という水戸黄門が隠居した住まい(入場料¥630)を訪れた時は
観光客が押し寄せていて俗世間に引き戻された。
- 正に隠居の為の質素な住まいであった。自然に囲まれて最高の環境。小生もあんな場所で隠居したい!
- 建物はちょうど茅葺き屋根を修繕中であった。
- 西山荘から坂を登った所にある西山公園では、桜祭りが開催されていて、多くの花見客が訪れていたが、花はまだ五分咲きであった。
- 公園から水戸黄門の生母の菩提寺である久昌寺経由で常陸太田市のメインストリート(すごい高台にある)
を通って駅に戻った。
- 12:00発の上り電車に何とか間に合った。電車は本数が少ないので
予想外に混んだ。
- 水戸駅のキオスクで水戸の地酒”一品、しぼりたて原酒(アルコール度20度!)(なかなか良い味でした)”と”水戸の梅”をおみやげに買って常磐線の電車に
乗り込んだ。
- 帰宅は16:00でした。今回の歩行は約3万歩であったが疲れは感じなかった。
歩くより電車に乗っている時間の方が長かった。
常陸太田駅
山門
石碑
山門より本堂
仁王
本堂
本堂
本堂
本堂
本堂
西山荘遠望
西山荘門
桜
久昌寺
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