巡礼日誌
2010年1月〜2010年6月
3)2010年5月3日(月)
西国札所巡り(Part XVII) 天気:晴れ
- 30番・宝厳寺(滋賀県長浜市早崎町竹生島1664)
- 朝起床5:00。ホテルチェックアウト7:00。安ホテルに泊まったので、
駅まで遠い。30分以上掛かった。重い荷物が肩に食い込む。天気は薄曇り。
- 今日もコインロッカーに大きな荷物を預けて、取り敢えず、びわ湖汽船の
船乗り場へ急ぐ。
- 第一便は9:00だが、8:00前に着いて切符を買うと、今日は客が多いので
8:20発の臨時便が有るとの事。ラッキー。早起きは三文の得。
- 予定通り8:20に竹生島クルーズ船が出発。船は早い時間なのに結構
混んでいた。この頃になると青空が広がり始めた。
- 竹生島までは30分の航海。湖面は風もなく穏やか。船が通るとカワウの
群れが時々飛んで逃げていた。船外の景色は霞が掛かり、単調で眠くなる。
- 島に到着して上陸すると、早速に、入口で入山料¥400を徴収された
ので少々驚く。
- 取り敢えず、長い石段を駆け上がって、弁財天のある境内の納経所へ急いで
行って御朱印をもらう。ここは直ちに長い行列が出来た。
- まず弁財天に参拝。ここの弁財天は日本三大弁財天の一つの由。60年ごとに
開帳される秘仏との事。今回は開帳されていなかった。
- 次に本命の観音堂へ。ここは弁財天より少し下った所にある。ここではご本尊の
千手千眼観音を特別公開中であった。観音堂の屋根は苔むして年代を感じさせる。
- 堂内は特別公開中との事で、多くの係員(小生には異常に多くいると思われた。)
が立っており参拝客を誘導していた。
- ご本尊は立派で黄金に輝いていた。全体像がよく見えなかったが、ふくよかなお顔
をしているように思われた。このご本尊も、通常ならば60年に一回しか公開されない由。
- 宝物殿を見学し(¥300)、竹生島神社にも参拝。
- 波止場には数軒の土産物屋があり呼び込みが激しかった。
- 港には次々と観光船が入り、観光客が続々と上陸してくる。
霊場とは言え、あまりにも観光地化され過ぎている気がした。
- 島での滞在時間は75分。帰りの船の出発は10:05であった。狭い島なので
これくらいの時間で十分。
- 30分で長浜港に帰着。長浜駅に戻るついでに、近くにある長浜城(秀吉築城)
に立ち寄った。
- 次の31番札所を目指して11:07発の新快速で長浜を後にした。
クルーズ船
弁財天
弁財天
不動明王
三重塔
港
観音堂
観音堂
観音堂
石碑
弁財天
観音堂
港
竹生島神社
琵琶湖
遠望
船からの景色
長浜城
- 31番・長命寺(滋賀県近江八幡市長命寺町157)
- 近江八幡駅に昼前に到着。駅前の観光案内所で長命寺行きのバス乗り場を尋ねると共に、
市内の観光マップをもらう。
- 次のバスの発車時刻は12:05。まずザックをコインロッカーに預ける。ローカーは
満杯で2ヶしか開いてなかった。大きな荷物を担いで行ったら大変だった。
- バスから市内を多くの観光客が散策しているのが見えた。市街を抜けて20分位でバスは
長命寺参道前のバス停に到着。バス代の¥480はちと高いカンジ。
- 土産物屋の前を通り過ぎると直ぐに808段の石段が始まる。石段を登る
参拝客の数はそれほど多くなかった。
- 石段は延々と続き、必死で登ったので最後には汗が出てきた。
- やっとの事で石段を登り切ると、正面に大きな本堂、右側に大きな三重塔が目に入る。
- 境内には結構な数の参拝客がいた。
- 早速に本堂参拝。ここでもご本尊が特別公開されていると思ったのであるが
そうではなかった。小生の勘違いだった様だ。
- 本堂の正面は格子戸になっており内部はよく見えなかった。
- 境内は広く、三仏堂、鐘楼等の大きな建物がある。屋根は立派な茅葺きである。
- 境内から眼下に琵琶湖を望むことが出来る。
- 御朱印をもらって境内を散策。ご本尊が見られなくて残念。
- 帰りも登ってきた石段を下ったが、少々足が痛くなった。ちなみにほとんどの
参拝客が本堂直下にある駐車場まで車で来ていた。道理で石段の上り下りで
人が少なかった筈だ。
- 参道入口の土産物屋でガイドブックにあった「長老喜」という漬け物を
買う。何でも呆け防止に効果があるそうな。
- 13:44発の近江八幡行きのバスに乗って、今回の2泊3日の西国巡礼の
旅は終了。
- 西国札所もあと33番を訪問すれば満願成就。そして日本百観音巡礼完遂!!
- 今回時間的余裕があれば五木寛之の「百寺巡礼」の寺にも足を伸ばそうと
考えていたのだが、近江八幡に戻ったのが14:00過ぎであったので今回は
諦めた。
- その代わりに、ラーメンで腹ごしらえを終えた後で、観光案内所でもらった
マップに従って、近江商人の街である近江八幡市の街巡りをする事にした。
- この連休は好天が続き、この日の午後の日差しは初夏の様であった。
- マップに示されているコースに従って、多くの観光客がそぞろ歩きをしていた。
- 市街を流れる運河が有名で、観光客を乗せた小舟が行き来していた。
- あちこちの土産物屋では、琵琶湖名物の「鮒寿司」を売っていた。
買おうと思ったが、一匹がとてつもない値段だったので諦めた。
- マップに従ってゆっくり歩いて約2時間の散策コースだった。
暑かったので少々疲れた。駅に戻ると17:00でした。
- 鮒寿司の代わりに、駅前のスーパーで地酒「爽快辛口純米:楚々淡麗」¥1,350
を購入。
- お腹が減ったので、関西でどこにでもあるチェエーン店の「餃子の王将」
に入って腹ごしらえ。暑い最中を歩いたのでビールが旨かった。
- それから今夜の夜行バスに乗るために米原行きの電車に乗りました。
- 今回も予定通り、西国札所巡りは無事完了。
入口
石碑
石段
石段
石仏
石段
石仏
本堂
本堂
三重塔
本堂
遠望
鐘楼
琵琶湖
本堂遠望
本堂
遠望
近江八幡市内運河
運河
白雲館
日牟禮八幡宮
日牟禮八幡宮
町並み
- 20番・善峰寺(京都市西京区大原野小塩町1372)
- 昨夜はJR日向町駅に近い高槻市のビジネスホテルに泊まった。高槻の商店街は活気があった。
居酒屋も乱立していた。
- 朝8:00にホテルをチェックアウトしてJR日向町駅には8:20頃到着。
- JR日向町駅は、ちんけな駅でコーヒーを飲む場所も無かった。仕方なく
駅前の広場に座って暇つぶし。天気は快晴で暖かい。
- 9:14発の善峰寺行きのバスに乗り込む。バスはそれほど混んでいない。
- しかしながら、次の阪急日向駅より、ハイキング姿をした老人軍団が乗り込んで
来て、バスは瞬く間に満杯に。70前後のじいちゃん、ばあちゃんばかりでバスの
中でもうるさい。恐るべき老人パワー!この21人の軍団は終点の手前で下車して
やっとバスの中は静かになった。
- バスが洛西に近づくにつれて竹林が次々と現れる。竹林内ではタケノコがニョキニョキ
と首を出していた。このあたりはタケノコの産地の様だ。
- やがてバスは山道を登り初め終点のバス停に到着。結構な数の客が下車した。
- 赤い橋を渡ると、約300mの急坂でジグザクの参道が始まる。モミジの
新緑が美しい。
- バスは9:45に着いたが、帰りの便の出発時間は10:51なので
一時間位しか余裕が無かった。
- 急坂を登り切り石段を登ると立派な山門が現れる。ここで入山料¥500を
徴収される。(¥500払うだけの価値はありました。)
- 山門をくぐると直ぐに本堂である。
- 本堂(観音堂)では更に¥200払うと、特別公開中のご本尊十一面千手観音が
拝観できる。ご本尊は黒いお姿だった。その右横に、御前立ちの十一面観音が安置
されていたが、こちらは洛西33カ所の一番のご本尊の由。
- 境内はとてつもなく広く、護摩堂、多宝塔、六角堂、開山堂、十三仏堂、釈迦堂
等、多くの建造物がある。
- 一番高いところに位置する奥の院(薬師堂)へ達すると、京都、大阪の街が遠望できた。
- 境内には遊龍の松と称される、天然記念物で樹齢600年の五葉松があった。
- ここでも、もっとゆっくり散策したかったのであるが、何しろ時間がない。
駆け足で境内内を散策しバス停まで引き返した。
JR日向町駅
参道入口
石碑
参道モミジ
山門
山門 II
本堂石段
本堂
多宝塔
五葉松
護摩堂
遠望
奥の院
釈迦堂
阿弥陀堂
石仏
- 21番・穴太寺(京都府亀岡市曽我部町穴太東ノ辻46)
- 次に京都駅から11:57発の山陰線の亀岡行きの普通電車に乗り込む。
- ゴールデンウイークでもあり、嵐山、保津峡へ行く行楽客で電車は混み合った。
今までのバスと違って若いカップルの姿が目立った。
- 12:30頃亀岡に到着。ここからは地図を頼りに歩く予定だったので、
ザックをコインロッカーに預ける。これは正解。(後で予想以上に歩く羽目に
なったので。)
- 駅の構内で観光案内所を発見。おねえさんに札所までの行き方を教わった。
ついでに地図ももらったが、小生持参の地図の方が詳しかった。
- 何はともあれ、暑いくらいの日差しを浴びながら亀岡駅を出発。亀岡駅舎は
新しくモダンな形をしていた。
- ちょうど亀岡城築城400年記念の光秀祭りとやらが開催されていた。
そう言えば、亀岡城は光秀が築城したのだった。
- おねえさんに教えてもらった亀岡運動公園に辿り着くと、犬飼川という
川沿いに、上流に向かって「穴太寺まで0.9km」との道標が現れた。
- 公園では家族連れがバーベキューの真っ最中。良いにおいがした。
川沿いには桜並木が続いていた。
- やっとの事で札所に到着。しかし、何やら、やたらに煩い音がしていた。
- 何かと思いきや、何と山門を補修中の工事音であった。その為、山門から
入れなかった。参拝前から少々興ざめ。
- 寺の境内はそれほど広くなく、本堂とその回りの庭園で占拠している
感じであった。
- 本堂へ参拝して御朱印をもらった。境内はボタンの花が満開であった。
- 本堂の横の建物にある受付で¥500を払って(ご本尊拝観と庭園拝観のセット)
特別公開中のご本尊を拝観する。
- 本堂の左隅の薄暗いところに不動明王がましまし、中央には黄金に輝く立派な
聖観音が、その右側には同じく御前立ちの黄金の聖観音が鎮座していた。
- この寺は安寿と厨子王のゆかりの寺と言われ、悲話の伝説に語られる厨子王が肌身離さず
身につけていたと言われる、とてつもなく小さな黄金の肌守御本尊も特別公開されていた。
2人が山椒太夫に捕らえられ、過酷な責めを受けた時、その苦しみを代わりに受けてくれた仏様の由。
- 更に、本堂の右横には、布団にくるまった大涅槃釈迦像が横たわっていた。人々に
撫でられ全身がつやつやと黒光りしていた。
- ご本尊拝観の後、庭園も見たが感激する程でも無かった。
- 札所を後にして、近くにある円山応挙が幼少時代を過ごしたと言われる金剛寺(応挙寺)を
訪問。是非訪れるべきだとガイドブックに書いてあったのだが、見所は鐘楼を兼ねた
山門だけでした。
- 今日も快晴で気温はかなり上がって来た。亀岡駅まで引き返すのだが、同じ道でなく
近道を取ることにした。ところが方向を90度間違えた様で、結局、遠回りとなって
しまった。何はともあれ必死で歩いてくたびれ損でした。
- でも何とか15:00前に駅に辿り着き、14:56発の京都行きの電車に
乗ることが出来た。
- 京都駅からの連絡も良く、今夜の宿泊地の長浜行きの新快速(15:31発)
に乗ることが出来た。
JR亀岡駅
道標
石仏
山門
仁王
本堂
多宝塔
ボタン
本堂
庭園
金剛寺山門
- 4番・施福寺(大阪府和泉市槙尾山町136)
- 今回も5月の連休で岡山への帰省時に合わせて札所巡りを企てた。
- 幸いに、ご本尊を今年5月中のみに特別公開中の札所が多い。
- 岡山始発の6:08発の「のぞみ」で新大阪下車。地下鉄御堂筋線
の終点「なかもず」まで。そこから、泉北高速鉄道に乗り換えて、終点の
和泉中央駅に辿り着いた。
- 和泉中央駅はニュータウンのど真ん中にある感じの駅であった。
- 予定の槙尾山口行きのバスの出発時間は9:26。
- 時間が十分あったのでマックを見つけ、コーヒーを飲んで時間を潰す。
- 少し早めにバス停に行ったら、別ルートの槙尾山口行きのバスがまさに
(9:00過ぎ)出発するところだった。
- 何はともあれ早いに越したことはない。バスに飛び乗った。しかし、
バスはすでに高年のハイキング客で満席であり、小生は重いザックを
背負って立ちんぼ!
- バスは予定より早く20分位で終点に着いた。施福寺まで4kmとの表示あり。
- 一つ手前のバス停でほとんどの人が下車。後で知ったのだが、そこから
オレンジバスと言うマイクロバスが、施福寺の参道入口まで運行されていたのだ。
- 何はともあれ、小生は快晴の空の下、寺を目指して終点から歩き始めた。他にも数名歩く人がいた。
- ガイドブックでは歩いて30分との事であったが、これはマイクロバスでの
終点からの事だった様だ。
- 30分経っても寺の気配は見えてこず。舗装道路は徐々に上り坂となって来る。
新緑が美しい。所々に巡礼道らしく石仏が見られる。
- 必死で歩いて40分くらいで車の終点に辿り着いた。ここからコンクリートの
坂道の参道が始まる。参道は車で終点まで来た人々で賑わっていた。
- コンクリートの坂は石段に変わり、石段は延々と続く。ザックが重かったので
結構きつく、そのうち汗を掻きだした。
- 本堂の少し手前に愛染堂がある。ここは空海が20歳の時に剃髪した場所とされる。
- 長い石段を登り切ると、正面左に本堂が現れる。
- まずは御朱印をもらおうとしたが、すでに行列が出来ていた。
- 御朱印をもらって、堂内を拝観(無料)。5月中のみ、ご本尊の十一面千手千眼観音を
特別公開中であった。
- 正面では、中央に大きく立派な黄金の弥勒菩薩が、右側には文殊菩薩が、そして
左側には、十一面千手千眼観音が安置されていて見応えがあった。秘仏の観音様は
黄金に輝き結構大きなサイズだった。
- 三体共に、仄かな明かりの中に浮かび上がり、荘厳な雰囲気をかもし出していた。
- 裏側(背後)には、とてつもなく大きな方違い大観音、そして、50年に一度公開と言う
こじんまりとした馬頭観音(憤怒としたお顔)も運良く公開されていた。
- 何はともあれ、予想以上に霊場らしい雰囲気のする札所でありました。
- 本堂の向かいは展望台となっており、正面に岩湧山(897m)と金剛山(1,125m)
が望めた。
- この山々は小生が40年前に大学のワンダーフォーゲル部の時に、何度も
登った山で、懐かしさが込み上げて来た。
- もっとゆっくりしたかったのであるが、次の札所の予定があるので、来た道を
引き返す。
- 帰りは下り坂なので、快調なピッチ。最後に少し道を間違えたが45分で
バス停まで戻った。
- 参道入口の土産物屋で地酒(4合瓶)を見つけた。買おうと思ったが、ザックは
重くて入る隙間もなく、涙を飲んで(?)諦めた。
- バスで和泉中央駅まで戻って次の22番札所を目指す。
石碑
石仏
石碑
参道
山門
仁王
愛染堂
本堂
標識
山並み
- 22番・総持寺(大阪府茨木市総持寺1−6−1)
- 阪急梅田駅から京都線に乗り、総持寺駅で下車。阪急電車に乗るのは久し振り。
- 札所は駅から歩いて5分程の位置にある。
- 立派な石の参道の先に、これ又立派な山門が現れる。
- 山門をくぐると正面に本堂が望まれる。ここでも5月いっぱい
千手千眼十一面観音が特別公開中。拝観料¥200なり。
- 思ったほど本堂内は混んでおらず、ご本尊を近くからじっくり
眺める事が出来た。こじんまりとした真っ黒な観音様であった。
(後背は黄金色)ほのぼのとした優しお顔をされていた。
亀の上に鎮座されているのが特筆。
- 境内内はお稲荷さんを初め、様々な神と仏が祭られていた。
石碑
石碑
山門
仁王
本堂
閻魔堂
稲荷
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