蓮華温泉から白馬岳
1998年 8月13日から 8月15日
8月13日曇りのち雨
立川発 0:29 臨時急行アルプス85号
- 三年ぶりの夜行列車利用!
- 新宿発の常時運行されている夜行列車は今はもうアルプス号1本のみ。でもこの列車は急行なのだが、あずさ型のデラックス車両で運行される。
- 今回のために、指定席を予約しようと思ったのだが、1ヶ月前にすでに満杯。仕方なく臨時アルプス号となる。
- 非常に蒸し暑い夜(8/12)、自宅を22:30に出て、立川駅に23:45到着。デラックス車両のアルプス号の自由席をねらったが、新宿からすでにもう満杯であきらめる。
- それにしても、中央線は0:00前後でも、信じられない位、次々と電車が入ってくる。中央線沿線のひとは便利でいいなー。
- アルプス85号は予定より15分位遅れて入線。たった6両編成。そしてなんと昔懐かしい4人がけのBOX車両。デラックス車両とは大違い!
- 指定席は混んでいた。我々のBOXにはすでにおばちゃんが2人座り込んでいた。4人座ったままの夜行列車なんてとても耐えられない!
- 早速に、自由席車両をチェック。先頭車両は幸いにガラガラ。長男と2人で即移動。各1BOXずつ確保した。なんというぜいたく!八王子を過ぎるともう誰も乗ってこない。
- 1:00を過ぎてやっと落ち着く。夜の景色を眺めながら、立て続けにワンカップ3本をあおる!何はともあれ少しでも眠らなくては!
- ワンカップのおかげで、いつの間にか眠っていた。目が覚めるともう5:00で列車は大糸線上を走っていた。
<余談>
立川駅で酔っぱらいにからまれてとても不愉快。たばこの火を貸せとのことだったが、たばこを吸わないと断った所、山へ行くのに火も持ってないのかなどと変な難癖をつけられる。その他ブツクサ言っていたが無視した。(本当は、登山靴で蹴飛ばしてやりたい位だった・・・)酒癖の悪い酔っぱらいってホントにいやだね。
信濃森上 | 着 | 5:52 |
発 | 7:05 |
南小谷 | 着 | 7:20 |
発 | 7:38 |
平岩 | 着 | 8:03 |
- 終点の信濃森上は何もない無人駅。真っ暗な駅舎で接続電車を待つ。外は無情にも雨。
- 南小谷から平岩まではワンマン電車。雨の中、電車はのろのろと濁流の流れる姫川沿いを進む。そうだ、この川は、日本海に注ぐのだ!
- 平岩駅での下車は3名のみ。ついた直後に雨足が激しくなり、突然、稲光と雷鳴!朝っぱらから雷雨。一度は間近に落雷したようなすごい光と音。おったまげた。先行き不安。
平岩発蓮華温泉行きバス | 発 | 8:55 |
蓮華温泉 | 着 | 10:00 |
蓮華温泉キャンプ地 | 泊 | |
- 何はともあれ、バスに乗り込む。ところが客は我々のみ。全くの貸し切り。でもこの天気では喜んでもいられない。
- 蓮華温泉までは、雨は降ったりやんだりで小雨気味であったので、天気の回復を期待したのであるが、約1時間後に終点につくと、そこはまたしても土砂降り!平岩駅と同じ状況であった。この雨でも駐車場は満杯であった(ここはかなりの数の車が駐車できる)。
- 先に来ていた人の情報によると、昨日からの大雨で登山道は水が溢れ、沢状態。今日は誰も登った人はいない由。特に朝日岳方面へ行く沢は、腰まで浸からないと越えられないとの事。
- 雨の止む気配はないし、仕方なくこの日は蓮華温泉キャンプ地に泊まることにする(バス停からあるいて600m位のところ)。
- キャンプ地は流し(水量少なし)、かまど、トイレ(水洗)設備がありとても立派。おまけにサイト料金無料!(但し、蓮華温泉ロッジに届け出必要)
- でもキャンプ地の一角から湧き出る水は、水量も豊富で、手が切れるほど冷たかった。水割りに最適。自宅まで持って帰った!
- 土砂降りの中、びしょぬれになりながらテント設営。雨のため地面は水びたし。
- やっとの事で、テントの中で落ち着く。何はともあれ、ロッジでかった缶ビール(¥450)とジュース(¥220)で乾杯(何の為?)
- 雨は午後も断続的に降り続き山行を強行しなくてよかったと思った。ラジオの天気予報によると、北陸地方は大雨警報が出ていた。どおりで、すごい雨が降るはずだと納得。でも明日の天気が心配。
- 予定は大幅に狂って(この日は白馬大池泊まりの予定だった)やることなく、テントの中でウイスキーをなめながら、将棋、トランプ、etc.
- 早めの夕食を取り、5:30頃にシュラフにもぐり込む。でも雨は止みそうにない!
- 夜行列車での寝不足とウィスキーの力で即眠ってしまった。
8月14日朝まで雨のち曇り時々晴れ
- 夜中に何度も強い雨音で目が覚める。雨は一晩中降り続く(外に出しておいた食器が雨水で溢れていた。一晩で100mm以上降ったのではなかろうか)
- 雨が止めば5:00発で白馬岳ピストンの予定であったが、雨は止みそうになく、5:30頃まで眠っていた。実に12時間の睡眠。よく眠った!
- 5:30に起きてとりあえず朝食。7:00前に雨が止んだので、とにかく行ける所まで行こう(少なくとも小蓮華山まで)との事で出発。
- そのうちに時々青空も覗き出す。
- 雨がやんだばかりなので、山道はまだ水が流れ、あちこちから水が湧き出ていた。
- 樹林帯を1時間30分登ると天狗の庭という見晴らしの良さそうなところに出るが、ガスで展望なし。
- 天狗の庭からさらに1時間登ったところで、お花畑(今シーズンは花はすでに終わり)に出くわし、赤い屋根の白馬大池山荘のすぐそばにたどり着く。
- お花畑直下で単独行の女性(元気がよくいかにも山女というカンジ)に出くわす。
- 蓮華温泉からの登り道は数えるほどの人しか会わなかったが、白馬大池は栂池方面からの登山客でごった返していた。
- 白馬大池は3年前に栂池から白馬岳を目指したとき、やはり大雨にたたられて、手前で撤退を余儀なくされた事のあるいわく付きの所である。
- あの時は、手前の乗鞍岳(2436m)にたどり着いた時、雷雨に会ってほうほうの程で下山した!
白馬大池 | 発 | 10:00 |
小蓮華山(2769m…新潟県の最高峰!) | 着 | 11:20 |
- 白馬大池からしばらくは緩やかなガレ場の道。小さなピークを2〜3個越えた所で突然、ハイ松の間から1羽の雷鳥のオスが出てくる。草をのんきに食べて、我々が1m位近づいても逃げない。自然とのふれあいを感じさせられたひとときでした。
- 白馬大池からのコースは登りも下りも登山客が多かった。
- 11:20小蓮華山到着。ここには大きな鉄剣が建てられ、首の取れた(風化した?)お地蔵さんがあってお賽銭がおかれていた。ここは新潟県の最高峰だそうな。頂上では多くの人が休んでいた。
- 出発がもっと早ければ、白馬岳まで(小蓮華山から1時間30分)足を伸ばしたのであるが、昼近くになったし、ガスも晴れそうにないし、白馬岳まで行って、蓮華温泉まで引き返す事を考えると、この日は、ここで断念せざるを得なかった。夏山は早立ち、早着き(午前中の行動のみ)が鉄則!
- 小蓮華山で40分近く休憩してガスの晴れるのを待ったが、次々とガスが発生して遠くの展望(白馬、雪倉、朝日)を望む事はできなかった。まあ2800m近くまで登ったのだから良しとしよう。
小蓮華山 | 発 | 12:00 |
白馬大池 | 着 | 13:00 |
蓮華温泉 | 着 | 15:10 |
- 下山時、白馬大池の手前(なんと名前は雷鳥坂というのであった。)で、今度は、雷鳥の大群(6羽)に出くわす。登山道で悠長に砂浴びなんぞして遊んでいた!なんともほほえましい風景ではあった。
- 白馬大池で団体の登山ツアー客に出くわす。13:00過ぎているのに、これから白馬山頂を目指すのであろうか。のろのろと20名以上の中高年の列が登って行った。小生には、あの行動は理解に苦しむ。
- ところが、蓮華温泉への下山途中で今度は、我々が、下山中のツアー客に追いつく。やはり20名以上の一団で、のろのろと下山している。追い越そうにも道は狭くて追い越せない。仕方なく、彼らの後をついて行ったがいらいらいた。
- 彼らが休憩した、天狗の庭でやっと追い越す事ができた。若いツアーコンダクターがいたのだから、もう少し気を使って我々を先に下山させてもらいたかった。
- 15:10蓮華温泉着。カンビールのうまかった事。昨夜よく眠った為か、それほど疲れは感じなかった。白馬岳まで行けたかも。
8月15日曇り
起床 | | 5:30 |
露天風呂(仙気の湯) | | 7:00 |
蓮華温泉 | 発 | 9:25 |
平岩 | 着 | 10:30 |
南小谷 | 発 | 12:29 スーパーあずさ8号 |
- 山の垢と疲れを取るために、朝風呂に入ることにする。それもせっかくだから露天風呂。ロッジで入浴料(¥800)を払って、登り10分位の仙気の湯へ。本当に木の浴槽にお湯がたまっただけの素朴な露天風呂。でも回りの見晴らしは抜群。お湯は、硫黄のにおいがして、少し濁っているが、そんなに熱くない。同じ時にたまたま若いカップルと一緒になる(彼らは水着着用。我々は生まれたままの姿)風呂の中で登山談義をしながら40分位ゆっくりお湯に浸かった。自宅に帰るまで、体に硫黄のにおいが染みついていた。
- 9:25発のバスで平岩へ。バスはほぼ満席。何組かの家族連れの登山客がいた(一人かわゆい娘がいた!20歳前後)車掌の話によると、今年は天候不良で今まで登山日和の日は数える位しかなかった由。ラジオでは今年は北陸地方では梅雨空け宣言はないと言っていた。
- 帰りのJRは南小谷からスーパーあずさ号。始発なので楽々座れたが、松本からすごく混んできた。またまたワンカップを飲んでいい気持ち。さすがにスーパあずさは速い!帰ると今度は東京が雨模様だった。
<余談>
小生は1977年に白馬大雪渓から白馬岳、雪倉岳、朝日岳を縦走して蓮華温泉に至るコースを踏破した。(7月下旬)このときは連日快晴で高山植物を堪能したし、数多くの写真(スライド)を撮ることができた。
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