会員の完走文/エッセイ集
「とびしまウルトラマラニックinせとうち呉1019」参加記
・フーさん
概要
日時: 2019年12月8日(日)
(コース)呉市
完走記
- 今回で第2回開催の「とびしまウルトラマラニックinせとうち呉1019」に参加。第2回とはいえ、私にとってはHGさんゆかりの「呉とびしまマラソン」(ハーフで始まり後にフル)の延長線上にある重要なイベントなんです。
- 実行委員長は地域おこしをライフワークとされ、数多く手掛ける実践活動のひとつがこのイベント。ランナーだけではなく、地元の様々な属性のたくさんの方々も仲間にし、サポートしてくれる団体を見つけ、自治体、マスコミも味方にしての開催です。
- 今年コースは少し変更され、上蒲刈島の県民の浜をスタートし、下蒲刈島、安芸灘大橋往復、上蒲刈島、豊島、大崎下島、平羅島、中ノ島、岡村島、中ノ島、平羅島、大崎下島、豊島、上蒲刈島の県民の浜に返ってくる一筆書きのような100kmで、途中、2箇所の坂道ルートが組み入れられ、それぞれみかん畑の中を進み、高台から海を望めるものとなりました。
- スタートは5時、ゴール閉鎖21時、差引16時間なので、一般的な100kmの制限時間よりも2時間ほど長い設定です。これは、景色、エイドを楽しんだり、ボランティア・応援者とふれあって欲しいという主催者の配慮です。
- 瀬戸の島々での開催のため、公共交通機関の利便性はいまいちとならざるを得ませんが、これは静かで風光明媚な環境とは相反するためやむを得ないところ。それでもエントリー者数479人は素晴らしいと思います。
- 前置きはこの程度にし、前泊からイベント当日の夜までのことを書き進めます。
- イベントは、12月の8日の日曜日で、その前日は2千円会費で飲み放題、抽選によるお土産付きの楽しい前夜祭が計画され、今回も参加を検討したものの、初めて試みられた民泊を試すことを優先。
- この民泊は3人の相部屋で、宿泊料5千円、夕食の弁当・朝食のおにぎり千円という料金でしたが、割り当てられた美容院を経営されているお宅では、ビール飲み放題、鯛の骨蒸し、家の前で釣り上げられたばかりの烏賊の刺身、さよりの南蛮漬け、豚汁、漬物などたっぷりと歓待を受け、遠慮はしなかったものの恐縮でありました。
- 翌日は3時に起床、身支度、朝食を済ませ、お土産にとたくさんのみかんとレモンをいただき、同行者のうちのお一方の車に便乗させてもらい会場まで移動。この時期、関東と広島では日の出で25分の差があり、駐車場から海上までは明かりが必須でした。
- 時間の余裕無く、雨具、マイカップ、照明など必携品のチェック・受付と着替えを済ませ、スタート会場に着くと直ぐに開会式が始まり、実行委員長、自治体の長の挨拶、カウントダウンなどを経て5時を迎え、最後尾辺りからゆっくりとスタートし、実行委員長と短い挨拶(写真AA)。12月とは言え極端に寒くは無いものの半袖シャツにウィンドブレーカ、短パン、ワラーチというスタイル。日の出まで2時間もあるのでヘッドランプと背面灯も必須です。
- ヘッドランプの明かりに照らされたランナー、路面、背面灯の長い列という風景も良いのですが、徐々に明るくなっていく東の空と、反射した光を映す瀬戸内海が格段に素晴らしく、ついつい足を止めて撮影しました(写真BB)。
- 日の出を過ぎ、1つ目のみかん畑の間をぬう坂道に入り高さのあるところからの島々と瀬戸内海の風景もなかなか(写真CC)。
- 話題を少し変え、エイドの説明です。4〜9km間隔で合わせて15箇所。地場のものをアピールするため、パンフレットには1ページまるごと、エイドの説明に割り当てられています。
- とびしまならではというメニューを列挙しますと、ホット紫蘇ジュース、岡村島無添加味噌汁、お尻愛パン、ホットジンジャー、じゃこ天、みかん、トビキリレモンらっきょう、コンソメレモンスープ、鯛のあら汁、ジャムのせクラッカー、ところてん、久比のうどん汁、岡村島みかん餅、ホットレモンウォーター、みかん味噌お茶漬け、トビキリレモン大根漬物、フライケーキ、海藻スープなど。エイドにも特徴があり、例えば第9エイドはルート案内役、給仕役など全てが年齢高めの高齢者だけで運営され、三角籤を引かせる、第11エイドでは靴を脱ぐ必要はあるもののこたつで地元の幼児とお話・お遊びできるという具合です。これだけでも魅力的ではないですか?
- 100kmは短くは無いので、40km辺りから足取りが重くなるのは避けられません。少しでも登りになると歩くようにもなります。このため、前半に貯金を作り、後半は蓄え分を小出しにして辻褄合わせをすることがよくあります。しかし今回の結果を見ると、案外、後半の落ち込みが少なく済んでいました。これは、回りに歩く人が少なくてサボりにくかったこと、終盤でHGさんの併走を受け歩けなくなってしまったことの影響が大きいです。因みにHGさんは昨年と同様、コース案内スタッフ(写真DD)をされており、その合間を縫っての併走でした。
- 残り12kmでHGさんとは一旦分かれ、残りを歩かなければ14時間を切れるペース。この後ヘッドランプ点灯が指示され、夕闇が増してくるに伴い深い色の夕日が海面も覆い、朝とは違う良い景色を楽しめました(写真EE:○マツさん撮影)。
- 今回のイベントではもう一つ紹介しておかなければならないことがあります。95km地点にある最終エイドで再びHGさんが迎えてくださったのですが、そこで「サプライズがある」と言われるのでした。
- 何のことかわからずにいるとHGさんの背後から、今は北九州在住のTさんが現れ、多分「何故? 何?」と答えたと思うのですがその部分は記憶が曖昧です(写真FF)。
- 聞けば、今日は山口県萩市で開催されたハーフを走った後、列車を乗り継いで呉市まで移動し、更に呉在住の弟さんの原付を飛ばしてここまで応援に来てくださったということ。間に合うか分からないので、事前にHGさんとは調整されていたようです。こんな気遣いをしていただけるとは、誠に有難いことでした。
- そんな経過を経て、ようやくゴール。HGさん、Tさんにも祝福いただきました。所要時間13時間53分は、去年より少し早い位です。
- 一方、今日中に北九州まで帰られるというTさん。十分な時間は無いながら、懇親会は必須という話になり、後泊予定のビジネスホテル近くの和歌山ラーメン店において、3人揃って生ビールで乾杯。満足の呉遠征となりました。めでたしめでたし!! 来年も行くぞ?
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